内定式を忘れて寝ていて、会社からの電話で起こされた思い出
僕の学生時代は就職氷河期と言われていましたが、けっこうスムーズに内定を貰うことができました。
後は入社前に内定式に参加して、新年度にいよいよ社会人として羽ばたいていきます。
でもタイトルの通り、僕は内定式のことを完全に忘れていたのです……。
単位も取り終わった大学4年生ですから、スケジュールにはバイトと遊びしかありません。いつものように遅くまで遊んで、寝たのは朝方でした。
そして10時頃でしょうか。電話の音で起こされました。
『今日は内定式だけど、どうしちゃったのかな?』
総務のお姉さんの優しい声が聞こえます。血の気が引くとはこのことですよ。
『忘れてました!すぐに行きます!!』
返事とともに飛び起きて、急いで支度を始めました。
幸いにも部屋から会社までは電車で15分位です。スーツを着て、部屋から駅まで10分、駅から会社まで15分、全力疾走で駆けつけました。
途中で気づいたのですが、慌てていたので靴はスニーカーというニューヨーカースタイルで来てしまいました。
『遅くなって申し訳ありません!』
内定式の行われている部屋に謝りながら入ると、ちょうど専務のお話が終わったところでした。
専務にも改めてお詫びしたのですが、一瞥をくれるだけでした。そりゃそうですよね……。
後のことは記憶に残っていません。ただそんなに怒られはしなかったです。世界は優しさで出来ていました。
SEとしてシステム開発会社に入社したのですが、会社はけっこう良いところでしたよ。
業界的に忙しいのは仕方ないですが、給与もけっこう貰えましたしね。
でも僕は漫画家になりたい夢を捨てきれずに、2年弱で辞めちゃいました。最後まで迷惑な社員で申し訳なかったです。
堅実に成長しているようですので、陰ながら御社のご発展をお祈りしております!
ADHDは学習機能が無いみたいに言われますが、そんなことはないんですよ。これで『内定式の日を忘れてはいけない』ということを学びました。
それ以来一度たりとも内定式に遅れたことはありませんよ!