ADHDのヒビ

ADHDな僕の、ADHDは「Aho Dame HontoDame」の略じゃないと反論したくても出来なかった日々です。

『ADHDでよかった』 感想 -良本だけどタイトルだけがひっかかる-

立入勝義さんの『ADHDでよかった』を読みました。

ADHDの著者の成功体験談で、ロジカルにまとめられていて良い本なのですが、タイトルだけがひっかかります。
『ADHDでよかった』で帯も『発達障害は、才能に変えられます』とのことですが、言い切られるとそんなことないんじゃない?と思ってしまいます。

ADHDでよかった (新潮新書)

ADHDでよかった (新潮新書)

 

 

内容

作者が34歳で大人のADHDだと診断され、そこからADHDを知り適切な治療を受けることで『障害』が『強み』になり、グローバルに活躍する成功者になるまでの手記。

作者

立入勝義さん。43歳。起業家・コンサルタント・プロデューサー・作家。ロス在住。
ホームページを見ると『日本大富豪連盟』というリンクがあり、さすが海外で成功した人は屈託ない組織を作るものだと思ったら、トランプの連盟でした(^_^;)

感想

立入さんは非常に努力して成功を収めた方です。身近なエピソードも多く、ADHDでもがんばろうというやる気が出る本です。特に若い頃に読むと良いかなと思います。ADHDを知るきっかけにもなりますしね。
ただ立入さんは努力もすごいですが、そもそも人よりも優秀な方です。他のADHDの方が同じようにがんばっても、同じような結果はなかなか出せないと思います。
タイトルは『ADHDでよかった』ですが、厳密には優秀なADHDでよかった』って意味です。

 

こういう本の怖いところは、例えば親がADHDの子どもにこの本を例に出して
『ADHDでもがんばって成功してる人もいるんだ。ADHDを言い訳に使うな』
みたいに怒られる可能性があるところです。
ちゃんとした親なら内容を読んでADHDを理解してあげられるのでそんなこと言わないと思いますが、タイトルやニュースの見出しだけが独り歩きする時代ですからね。
この本がそんな風に使われないことを切に願いします。

 

なんだか神妙な書き方をしちゃいましたが、本としてはおすすめですよ。
僕もそうですし、成功体験談ってみんな好きですからね。やっぱり辛い話よりもサクセスストーリーの方が気持ち良いです。

単に僕が『ADHDじゃなかったらよかった』なだけなんですよ。
出版されるときのキャッチコピーは『個性』だと思ったら『障害』だった、で行こうと思います\(^o^)/